2018年5月26日、27日 渦潮の真潮根ヒラマサジギング、夕暮れの大原沖キャスティングゲーム 外房大原・山正丸[下中 桑太郎]



2018年5月26日、27日、外房のヒラマサを狙って釣行しました。

今回は、512日以来の釣行となります。春のトップシーズンということもあり、各地のフィールドには向かうものの、本来業務の撮影・テスト同行、イベント運営のみという時間が多くなります。よって、週末は都内から1時間圏内で行ける近海エリアでビッグワンが狙える外房へのプライベート釣行が自然と多くなります。

お世話になったのは外房大原の山正丸・山口徹船長。
今回は26日(土)の一日通し、27()午後船に乗船しました。

DAY 1
5月26

前夜にアクアラインを渡ると南寄り12mと思いのほか吹いている状況。
港で仮眠し、翌日午前5時過ぎに大原港を出船します。


まずは大原沖に向かいます。
南寄りの風が北寄りに変わり、黒潮の接岸により真潮が効いているように思われました。

航程40分ほどで大原沖の根周りへ。水深3050mのポイントにドテラ流しで開始となります。右舷ミヨシ側の釣り座に対して、船は右舷トモ側からポイントに入って行きます。


早速、反応を捉えた右舷トモからロッドが曲がります。船長の流しが見事に決まり、次第にトモ周りのロッドが次々曲がって行きます。上がってきたのは3から5kgクラスのヒラマサに3kg前後のイナダからサンパク。



午前8時過ぎに真潮根へ。連日のビッグワンラッシュからひと段落し、5〜6ノットの速潮をいかに攻略するかがポイントになってくることが予想されます。そこで、押しの強い流れの中でジグをしっかり動かせるタックルバランスが求められます。

そこで、メインタックルのIRONRANGE663QD10000HGのメインタックルに加え、払い潮ではIRONWHIP61320000PGを使用。ハリのあるティップと104cmの巻き量とトルクでボトム付近10から20シャクリに集中して、ストロークの幅広いワンピッチでジグを能動的に動かしていくイメージです。



払い出し側から流し始め、カレントライダー300gブルーマスクをボトム付近からワンピッチで手元の振り幅30cm前後で振り上げていきます。5巻きほどで突然ガンッと殴られるようなバイトを得ます。潮流に乗ってかなりの手応えでドラグが出る。ステップを下り、すかさず腰だめに入れたところで手応えがなくなりました。

ジグを回収してみると、フックポイント部が開いていることから掛かりの浅い状態でテコを掛けたため開いてしまったことが推測されました。腰だめに入れるタイミングを焦った結果と思われます。この後も左右ミヨシ周りのアングラーの方は3、4kgのヒラマサをキャッチ。トモ側では良い人3尾キャッチされている方もいたように思われます。

10時過ぎ、真潮根では潮流が速過ぎて船が回ってしまう、まるで洗濯機に放り込まれたような状況。そこで、大原沖方面に移動することに。

ポイントは水深50m前後。
IRONWHIP61320000PGのタックルに、カレントライダー300gブルーマスクをセットし、軽く潮上にキャスト。

払い出し側の流れにも関わらずラインが足下に入っていくため、なるべくラインがまっすぐになるように、また入力軸がブレないようにロッドに対して垂直になるようラインメンディングを心がけます。

ボトム付近から数回巻いてスラックを取ってから、ワンピッチで初速をつけて、ビラビラとフォールする分のスラックが出るように振り上げます。


1、2、3、4とシャクったフォールでガツッン。ガクガクとティップを叩く首振りに速潮を受けてかなりの重量感。上がってきたのはうれしいヒラマサ。
今度は中太軸の管付きフックに変えていたため安心してファイトできました。


ヒットジグは、カレントライダー300g(ブルーマスク)
フックは、幻2/0にマリンアシストPC60


どうにか釣ることができた1尾に感謝してリリース。
その後、11時を迎えて沖上がり。

午後に港に戻り、昼食後に再度港を離れます。
向かったのは真潮根周辺。風と潮の方向が逆向き潮波が立っている状況でした。



強風に加えて、極端に速い潮で船が振られるためドテラで流そうにもキリモミ状態。ラインの流れる方向に気をつけないとすぐにオマツリしてしまいます。

また、荒い根周りを探る時には、ボトムを取らず、ラインのカラーリングでシャクり始めないと根掛かりした瞬間、一気にラインが引き出されて良くてリーダー切れ、悪くて高切れと大変なことになります。

ここでのタックルは、アイアンレンジ663QD10000HG、エアブレイドワイルドエイトバーティカルPE4号にフロロ14号。これにスイムライダー200g(グローヘッド)をセットします。

潮上にキャストして、強めにフェザリングして落とし込んでいきます。
このラインは、構造的に空洞が少なく、ハリがあるため非常に潮切れが良く感じます。

また、スイムライダー200gはフォール速度が速く、向かい潮か払い潮か分からないトルネード状況でも比較的使いやすいと思います。フォールが速いだけでなく、押しの強い流れで入力するとしっかり動いてくれるのが、軽比重な鉄ジグの強みです。

ボトム付近からラインがまっすぐになるようにしっかりストロークをとったシャクリを繰り返すとボトムから10シャクリ以内でヒット。激流に乗って引き込みましたが、これはサンパクでした。

ヒットジグはスイムライダー200g(グローヘッド)に幻2/0のマリンアシストPC60号。

その後も激流に悩ませながらも、ラインが立つように意識しながらワンピッチでシャクるとこのサイズが元気な引きを楽しませてくれました。

ヒラマサの数は少なかったですが、乗合ならではの顔見知りや様々な方と話をしながらの釣りは充実して楽しいものでした。

午後5時過ぎに沖上がり。
この日は、女将の花さんが船長宅のはなれで営む素泊まり宿に宿泊。
大部屋と小部屋があり、ある程度人数は限られますが、とても綺麗で快適です。





予約の際に事前に予約しておくと、遠方からの場合でも睡眠をしっかり取って快適に釣りができます。

DAY2
527

この日は、午前が満船とあって午前はお手伝い。午後からの実釣となります。
柳先輩がプロトタイプのテストとして乗船していました。

この日も大原沖50m付近からスタート。
しばらく流していくと、8時30分ごろに右舷ミヨシ寄りの上田さんにヒット!
特有のファイトで上がってきたのは、予想通りの4kg級ヒラマサ。


ヒットジグは、鉄ジグ、スイムライダー180g(丸目アイ時代のリメイク)でした。


速めのピッチでジャークの巻きが合っているのか、さらに5kg級のヒラマサとワラサを連続キャッチ。完全に一人舞台でした。お話を聞けば、10数年外房に通うベテランとのこと。流石です。


その後、左舷ミヨシよりでロッドを振っていた柳先輩にヒット。
振り幅を取った綺麗なワンピッチでバイトを得ていました。


ヒットジグは、スイムライダー200g(アルミシルバー)に管付きフックのシングルにマリンアシストDC。タックルは、プロトロッドのアイアンレンジ683QD20000PG、RPSスプールにエアブレイドワイルドエイトキャスティングPE4号のセッティング。

その後は、風・潮逆の流れに悩ませられている状況ながらポツポツと釣れ続き、11時過ぎに沖上がり。一旦、港に戻ります。

食事を済ませてから正午過ぎに大原沖の沖合へ向かいます。
水深50mのポイントで開始。


まずは、カレントライダー300g(ブルーピンク)を投入。
ボトム着底寸前に軽くなり、巻き上げてみるとフォールバイト。掛かりが悪いのか重いだけの引きを上げてみるとサンパク級でした。

向かい潮の流しでスイムライダー200g(ナクイグロー)を大きくキャストしてラインが縦になるように探ってくると、底から10mほどでヒット!こちらも同じくらいのサンパクでした。

午後3時過ぎ。大原沖の水深25m前後のポイントへ。比較的浅場のため、スイムライダー120g(アルミシルバー)をセット。潮抜けが良く能動的に飛ばして潮に乗せやすいサイズです。潮色はクリアのため、アピールの強いアルミシルバーをチョイスします。

手元での振り幅40cm以上のストロークでジャーク。1回、1回潮に乗せて横を向かせるイメージで振り上げてくると底から10シャクリほどでヒット!



中層でスピード感のあるファイトに本命と確信。女将の花さんのタモ入れが決まり、4kg強のヒラマサをキャッチ。




ヒットジグは、スイムライダー120g(アルミシルバー)


その後も浅場を周り、ミヨシ周りでは鉄ジグにヒットが集中。
柳先輩には超高級魚のマハタ。




さらに、ここでは上田様が鉄ジグ、スイムライダー120g(リメイクカラー)で6kg級のヒラマサをキャッチ。この日は一日を通して釣られていましたお見事です。



中層から表層に依存する春マサの浅場パターンに上手く巻きを合わせていらっしゃったように感じました。


その後、大原沖で大鳥山が発生。
すぐにキャストすると、イナダ・ワラサがかなりの高活性。
柳先輩にワタリガラスのプロトタイプを借りてサンパクが連続ヒット。


このプロトタイプは、オートマティックに引けて、よりタイトなハイレスポンスな動きで魚の反応はとても良いように感じました。



そんな中で、ワラサの群れからビッグバイト!
左舷大ドモの針谷様に強烈なファイト。


安心感のあるファイトで上がってきたのは10kgオーバーのヒラマサ。
お見事です。

その後も鳥山が散発的に発生し、後ろ髪を引かれつつも午後5時過ぎに沖上がり。

キャスティングタックル1本を残して、帰路の間に後片付けにかかります。帰港する間に鳥が回っているエリアに寄ってくれますが、反応を得られず港に戻りました。

山口徹船長、女将の花さん、同船された皆様ありがとうございました!

なお、今週末の6月9日から7月1日までは「第22回オフショアネットヒラマサカップ」が開催されます。参加船宿として、大原山正丸、松鶴丸、若栄丸、勝浦川津港からは新勝丸、宏昌丸の5隻からエントリーが可能です。


http://offshorenet.jp/

昨年には約350名のエントリーがあり、Facebookや公式HPにリアルタイムで経過報告がアップされ大変盛り上がりました。ネイチャーボーイズからも外房で使えるロッド、ジグ、アイテムの協賛を予定しておりますので、ぜひご参加ください。

タックル

向かい潮タックル①
RODIRONRANGE IRNB-663QDクイックドライブ
REELSTELLA10000HG(9分巻き)
LINEFishingFighters AIRBRAID WILDEIGHTバーティカルPE4号フロロリーダー14号5ヒロをスピニングノッターリバースでPRノット結束
JIG: 鉄ジグ、スイムライダー200g(グローヘッド)
HOOKAK26を使用した自作シングル
ASSIST:マリンアシストDC602cm



向かい潮タックル②
RODIRONWHIP IWNB613
REELSTELLA20000PG9分巻き)
LINEFishingFighters AIRBRAID WILDEIGHTバーティカルPE4号フロロリーダー14号5ヒロをスピニングノッターリバースでPRノット結束
JIG: 鉄ジグ、スイムライダー200g、カレントライダー300g
HOOK:幻2/0を使用した自作シングル
ASSIST:マリンアシストDC60号3cm


払い潮タックル①
RODIRONRANGE IRNB-668QDナチュラルドライブ(プロトタイプ)
REELSTELLA8000HG
LINEFishingFighters AIRBRAID WILDEIGHTバーティカルPE4号 フロロリーダー12号5ヒロをスピニングノッターリバースでPRノット結束
JIG:ウィグルライダー190g、ウィグルライダー210g、カレントライダー220g、260
HOOKIRONHOOK AK26ツインミディアム
ASSIST:マリンアシストPC40号(フロロ芯入り)

払い潮タックル②
RODIRONRANGE IRNB-662QDナチュラルドライブ(プロトタイプ)
REELSTELLA10000PGRPSスプール、RPボビン8000S(9分巻き)
LINEFishingFighters AIRBRAID WILDEIGHTバーティカルPE3
フロロリーダー12号5ヒロをスピニングノッターリバースでPRノット結束
JIG:鉄ジグ、ウィグルライダー190g、ウィグルライダー210g(プロトタイプ)、カレントライダー220g、260
HOOK:ストロングアキアG24号シングル、タマン24号ツインフック
ASSIST:マリンアシストDC60
接続金具類は全てFishingFighters 鉄腕WDリング♯5.0&鉄腕スプリットリング♯6.5



キャスティングタックル①
RODAY825
REELSTELLA14000XG10000番スプール
LINE: FishingFighters AIRBRAID WILDEIGHT キャスティングPE4
LEADER:ナイロン80Lb
LURE:WATARIGARASU160F(チューンド プロトタイプ)
HOOK:SP-XH2/0
RING:鉄腕WDリング#7.0、鉄腕スプリットリング#6.5

キャスティングタックル②
RODBT85F
REELSTELLA14000XG14000PDSスプール
LINE: FishingFighters AIRBRAID WILDEIGHT キャスティングPE4
LEADER:ナイロン80Lb
LURE:WATARIGARASU160F
HOOK:SP-XH2/0
RING:鉄腕WDリング#7.0、鉄腕スプリットリング#6.5

<状況とジグ選択・アクションパターン>
水深3050m前後の5〜6ノットで風・潮流が逆で潮の流れが上回っている状況=ラインスラック目安が平均+3040cm
IRONRANGE663クイックドライブに10000HGワイルドエイト49分巻き(最大1巻き110cm以上)
・スイムライダー200g230g
・スイムライダーショート205
・スイムバード220g

水深3050m前後の5~6ノットの払い潮=ラインスラック目安が平均−30cm
IRONWHIP61320000PGワイルドエイト4号9分巻き(最大1巻き104cm程度)
・スイムライダー200g
・ウィグルライダー190g
・カレントライダー260,300g

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(下中 桑太郎)

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