「その道の先へ」 2021年 磯GT40kg RockShore Giant trevally NEW SURFISH220F [小松 孝彰様]


お客様の小松孝彰 様よりご報告をいただきました。

NatureBoys NEW SURFISH 220F金アジにより、素晴らしいご報告です。

We received a report from one of our customers, Mr. Komatsu.

We have a great report from a customer, Mr. Komatsu, about his NEW SURFISH 220F gold horse mackerel.

前半は日本語原文、後半は英訳になります。

The first half is the original Japanese text and the second half is the English translation.

※Translation is available in each language in the translation section below the sidebar.

「その道の先へ」


突然、ドラム缶のような大きな塊が姿を現した。

次の瞬間、海面が大きく爆発した


3ヵ月前よりトレーニングを開始した。

筋肉がつき脂肪がおちてくる。食生活を改めると、少しずつ変化していく身体を実感した。



とは言っても、ダブついていた身体が、少しひきしまった程度だ

出発前日に、最後のトレーニングを終えた。7キロ程、体重は落ちた。

下腹に残った贅肉をつかみながら鏡を見る。もっともっと早くからするべきだった


釣行日にあわして、少しずつ強度をあげ、追い込んでいったつもりだったが、

考えが甘かった時計は元には戻らない。


今の力でやりきる。そう思うしかなかった

忙しかった。休息する間もなく仕事を終え、家に帰る。

急いで食事をすませ子供達を風呂に入れる



連絡は来なかった。フェリーに乗るためにはPCR検査を受けなければならない。

陽性なら連絡がくるはずだった。これで100%安全が担保されるわけではないがそれでも安堵する。


ずいぶん前に予約していた公共機関は現状から事前にキャンセルしていた。乗り場までは

自走する。リスクやコスト、しんどさを考えると馬鹿らしいがいた仕方ない


 

結構な雨だ。大事をとって予定より早くに出発した。コンビニにより明日の朝ご飯を買い

込む。いつも以上に慎重に慎重に運転する。この日を迎えるまでいろいろあった。もう無理

だなと思うこともあった。何度も何度もチェックポイントを通過してきた。

ここで、トラブルがあってはならない。


AM4時前には、地下駐車場についた。

疲れ切っていた。

高ぶっていた。それでも椅子を倒し目をとじる。


ゴォーゴォーとしっかりとした振動が聞こえてくる。強力な換気ダクトの音だ。

無理やり目を閉じる。体勢を換え、毛布をかぶり。

しばらく押し通したがダメだった。諦めて携帯を開く

その振動が、頭の中に侵入してくる。 地下駐車場は長く滞在する場所ではない


少しでも、ダクトから自由になれそうなスペースに移動した。

仲間と合流するまで、まだ5時間あった。

相変わらず振動が追いかけてきたがマシにはなっていた

短い眠りをくり返す。何度も何度もトイレにいく。

7時をすぎると、少しずつ車が増えてきた

出勤で来ている人がほとんどだ。

都心のビルに車をとめるような人達は、ちゃんとしたスーツで小奇麗に見える。



8時を過ぎると観光客もちらほら増えてきた

彼ら、彼女らを眺めている。新しい車が入ってくる度に、待ち構える。

もはや、私はチカチューの主だ

チカチューの片隅で 暇を持て余す

再び眠りに落ちた時、仲間が到着した

笑顔で合流する。長かった(笑)



同行する2人の仲間は、この道の創成期から続けてきたエキスパートだ。

持ってきた携帯用消毒スプレーを渡し、チケットを受け取る。

まだ、雨は降っていてどんより曇っている

これからの長旅にそなえて、昼ご飯を買いに行く。

目的地は、小笠原母島。 東京竹芝桟橋より小笠原父島までは、おがさわら丸で24時間。

そこから、ははじま丸に乗り換え2時間。計26時間船の上だ。


長く退屈な旅

そう形容されてきた

順番に等級の高い船室の人達から乗船を開始する

我々は特2等寝台だ

ロッドケースとリュック、スーツケースをもって列に並ぶ

タラップの前で最後の検温だ。

まったく熱っけなどないのだが少し緊張する

無事通過した。



ホッとする。ここまでくるのがほんとうに長かった。

いや、3年前、一度来たことがあった

出発前日、最後の補充を釣具屋で済まし、店を出たところで、チャーターしていた現地の船

長から電話があった。



波が高く渡船は無理だと、死刑宣告を受けたように固まった

受け入れれなかった。通常、船長がダメだといえば中止なのだが、明日まで返事はまってく

れと強引にお願いした。受け入れることが出来なかった。

 

翌朝、奇跡的に予報は変わることなく、やっぱり無理ですね、と連絡した

だろーと、笑いながらまた時期のいい時に来てくださいと返してもらった。

事前に釣具のほとんどは宿に送っていた。

3年前、ここに来たのは道具だけだった。

家に帰ってきたのは、宅配業者のミスもあり1か月かかった。


まだ、私には挑戦する資格がなかった


 カーテンで仕切られたベッドに荷物を置いて船内を探索する




空はどんよりしており、雨が続いている

ギリギリ雨が避けられるベンチに座り、弁当を食べる。


ベッドに横になり、タブレットでお気に入りの監督の作品を観る

ひと眠りすると、早めに夕食をとることにした。


船は大きく揺れていた。手摺をつかみながら移動する。

疲れすぎていたのか、あまり気にならなかった

ステーキ定食をオーダーする

薄い肉とジャガイモ、ニンジン、ブロッコリー、ライスで1700円

ちょっとした贅沢だ

節制してきた口には、何でもおいしく感じる


シャワーを浴び、売店でビールを買って飲む

何度か、目が覚めた。その度に窓を覗く。

窓に雨がうちつけている。あとは、漆黒の闇だ

高ぶった精神も、日常の葛藤や煩わしさも洗い流されていく。

ただただ、疲弊した体を、精神を休める。







磯の作法を初めて読んだのはずいぶん前だ。

当時はまだ、ブログだった。

一人の男の挑戦の物語に引き込まれていった。

何度も何度も読み返した。いつの間にか、本になっていた。

2016年、アマゾンのレビューに こう書かせてもらった。

磯から大物を狙う人の心の教科書


どんな世界にも、先人がいる。その先人達が、次の世界に残す教科書。

いつか行ってみたい そう思っていた。

釣りを始めたころ、まだSNSがなかった頃、いろんな人のブログを観ていた。


自分が経験したことない場所で、方法で、釣ったことない魚を、サイズを。

いつか行ってみたい、いつかやってみたい、いつか釣ってみたい

大抵3年以内に実現していた。

いつかはいつかではない。

少しずつ、ステップアップしていく中で、小笠原は遠かった。




フェリーは、6日に1回出航する。東京を午前11時に出航し、翌日の15時半につく

宿につき、荷物を確認、準備するとすぐに夜だ。

勝負に費やせる時間は、3日目と4日目。5日目にはフェリーにのり、東京に着くのは6日

目だ。



いつか行きたいという軽い想いは。簡単に上滑りする。

6日間かけてチャンスは2日


お金と時間を作り、仕事と家庭と身体のコンディションを整え上で、

天候に愛されなければならない



日常の生活から、勝負ははじまっている。

何年も何年経ち、ようやくエントリーできた。

私は、普段の釣りを4つに分けている。


アクティビティー 子供や初心者と近場にいく釣り

練習 普段と違う他の釣り

練習試合 狙っているサイズがいないことはないが奇跡

試合 狙っているサイズに出会うチャンスがある

このフィールドは、ただの試合ではない

以前に他の方がブログに書かれていた。

決勝戦。


ほんとうにそうだと思う



去年から船からマグロ釣りもするようになった。磯から大物とやりとりするための練習だ

船からは日常的に4,50キロのマグロがあがっていた

対して経験のないアングラーでも、運が良ければ上げれることがあった

私に釣れることはなかったが、船にあげられた魚をみて、これくらいは磯からでも釣り上げ

なければならない。そう強く思った。何故なら、それだけの時間をこの釣りに費やしてきた

のだから。



それ以来目標は40キロオーバーに設定していた。

現実的な目標として


 この海域では、磯からでも出会うチャンスはある。

 アナウンスが流れ、ゆっくりと接岸する。予定より1時間半遅れていた。

あいにく、父島でも雨は降っていた。



母島行きのチケットを買い、出船時間までに昼ご飯を済ませる

離島からの離島行き。



空席が目立つ

あと2時間。これまでの時間にくらべればあっという間だ。

徐々に近づいていく。雨は弱まっている

海面に噴水が見える


ザトウクジラだ しばらく沈むとまたあがってくる

この恵まれた海に吸い込まれる

有名な磯が見える。波が高く時々洗われている

明日はそこに立つことはできない。



ついに到着、家を出てから40時間以上たっていた




宿につくと、あらかじめ送っていた荷物を確認する

船長がやって来て、明日の打ち合わせをする。

我々3人の他に若い3人組のアングラーがいた。相い乗りさせてもらう

準備が終わった頃には、晩御飯になった。品数も多くどれもとても美味かった

とても、すぐには寝れそうになかったのでヒラロッドをもって漁港に行ってみた。

2mくらいの水道に何匹もサメが泳いでいる

同じ宿の若者3人組は、餌釣りをしていた。



ルアーを投げながら大きな漁港を探っていく。

誰もいない護岸でテクトロしてみる。

エギを投げ、ジグサビキを投げる。

仲間から電話が鳴る。なかなか帰らないので心配してかけてくれた

知らぬに3時間近くたっていた。もう帰るよと切った後も未練がましく投げる

バイクが近づいてくる。地元のおじさんが一言。


夜は釣れない。 

地元のおじさんは絶対だ 神なのだ

あきらめて帰った。

風呂に入り横になる。

目を閉じる。仲間はいびきをかいている

この二日間ほとんど食べることと寝ることしかしてなかったのだが、

やはり移動で疲れは残っていた

明日の為にも、休まなければならない。

0時をまわっていた。


そして当然のように寝れない。繊細なのだ。

適当にYou Tubeで熟睡と検索した。一番上にでてきた音楽をかけて目を閉じた

その名も

「短い睡眠でも朝スッキリ 超熟睡」

効いたのかどうかはわからなかったがいつの間にかちゃんと寝ていた。

そして3時半には目が覚めた。

少なくとも短い睡眠でもう眠れることはなかった(笑)

日が昇るのを待ち、誰もいないデッキで荷物の細かい修正をした



出船は6時 とっくに日は昇っていた。

いよいよだ!!!




漁港をゆっくりと発進する

宿で用意してもらった3個入りのおにぎり弁当を流し込む

イルカが出迎える 



1時間程走る 

少しずつ近づいている

目を閉じる 

あわてない あせらない 落ち着いてやる 落ち着いてやる 落ち着いてやる

何度も何度も呪文を唱えるように、言い聞かせる

もうすぐリングイン 花道にいる

先に若者グループが1級磯へ渡った


我々はその裏の磯へ 

波が高くあがることができない。

結局、離れた地磯に渡ることになった

ゆっくりと磯に近づく

船首が一番磯に近づいたところで、ジャンプ。

仲間が先に手本を見せてくれる

久しぶり過ぎて緊張している

ジャンプ 勢いあまった身体をささえてもらう

カチカチだった

7時半を過ぎていた



本当に長かった。

思わず声が出る

家をでてから58時間立っていた。いや、3年前から・・・

大分奥まった磯だが、先端まで歩いていけた

仲間2人は、2年前にここに来ていた。

根魚は入れ食いで、先端ではGTにやられていた

だが、今の水温的には、まだGTには早いように思えた。

それでも急いで準備を済ますと先端まで、ルアーボックス一つ、ギャフと、ロッドを持って

移動した。






期待をこめて投げる

ルアーと少し離れたとところでバシャンと茶色い大きな魚がでた



でかいサメだ。

ウワッ 

思わず声が出る

続けてみるが狙いの魚の反応はない

喉が渇いたので一旦戻り、その場でジグを投げてみる。

何度か小さいバイトはあったが乗らなかった

リュックに追加のルアーと水分を詰め込み 再び先端へ

少し潮が走り始めていた

釣友のポッパーが小気味よく動いている

バシャ バシャ バシャ

バシャーン

でた!! 思わず声が出る

離れた場所から来たよーと声がする

一瞬、釣友の身体が持って行かれる

危ない 思わず声が出る。いい型だ

以前に、釣友が25キロのキハダマグロを釣りあげた時もそうだった

ずいぶん前から、実践的なトレーニングを積み重ねてきている。ちゃんと踏み止まり応戦し

ていた

湾内の釣友の方に向かって投げる 少し近くに投げす過ぎた

絡むなよ、と思いながらミノーをひいてくる

磯際のサラシに差し掛かったとき、グ、グン!

ジリジリとドラグが滑った

巻き合わせをいれながら竿を立てる

その瞬間、テンションを失った

慌ててしまっていた。何度も何度も言い聞かせたはずだったのに。

10キロから15キロくらいの小型のGTが2匹かえっていった

しばらく、ミノーを投げるが再現はされなかった


トップに戻す

毎年、何か魚種を選ばなければ自己記録を更新している。ルアーは、全て違う。。

ただ、ずっと使っているルアーもある。


ネイチャーボーイズのサーフィッシュと マッドキャップブロスのジャックポット

少し前に、サーフィッシュの新型が発表された。釣行までに発売されるかわからなかった。

間に合って欲しいそう思っていた

トップにしてはめずらしいゴールド色の金アジカラーがあった。一切身に着けるものにゴー

ルドは持ってないが、ルアーはゴールドが好きだ。

 

発売と同時に、買おうとしたが売り切れてしまっていた。諦めてナチュラルカラーのものを

手にいれた。


普段はルアーの色は、あまり気にしていない。ルアーのカラー差が出るほど魚とのコンタ

クトがないからだ

出発、1週間前、友人からLINEがあった。今釣具屋にいて店頭に置いてあるとのことだ

った。残念ながら、大分時間がたってから気が付いた

とりあえず連絡する。既に店を出ていたが気を利かせて買っといてくれていた。


多分いると思ってと。

感謝してその日の内に取りに行った


 これで釣って最初に友人に、そしてメーカーに報告しよう。そう決めた

釣るための理由ができた。

ホロサンマを投げる。やはり、反応はない。

続けてみる

回収に入るその直前

畳みたいな大きな塊がギラギラと白銀に輝きながら1m下をついてきた

あまりの大きさに うわっ うわっ 来い!来い!と声がでる 

距離が足りない。

マジかよとつぶやく

そのまま投げ続ける

タイプの違うルアーにチェンジする。そう思ってポッパーを一度つかんだが、

思い直した。金アジで釣りたいのだ 

 




突然、ドラム缶のような大きな塊が、姿を現した。

次の瞬間、海面が大きく爆発した

現実感のないその光景に、息を飲む

二呼吸程おいて。ロッドを横に煽る

のれぇーーーーー!!!!

強く念じる

一瞬、時間が止まる。

次の瞬間、確かな重みと共に、竿が大きく曲がった

ジーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

リールからどんどんラインが、出されていく

良し!

もっと走れ!もっと!

正面には、大きな沈み根、右にはシモリが点在し、左側は少し張り出していた。

手前に突っ込まれると100%とれない

沖で勝負するしかないのだ

バレるなよ!!

大きな魚がかかってもファーストランのときに、バレることが多い。

口が分厚く硬いため、フックがちゃんと貫通しないからだ

少し弱まったところで追いあわせを入れる






ジーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ドラグを絞める

止まった、いや出される

ジーーーーーーーーーーーーーー



少しずつラインが出される量が減りやっと止まった。

スプールを確認する

150mくらい出された

まだ大丈夫、余裕がある

PE8号を400m巻いていた

遠くにいる釣友を見る

目が合う

こちらに気付いた

まだ、いい。時間がかかると叫ぶが、聞こえていない。

すぐにサポートにきてくれた。

釣友が先程釣った魚が何か確認する

イソンボだ

少し前にバラした魚が、私に落ち着きを取り戻させてくれていた

GTじゃないか、釣友から声がかかる

残念ながら茶色く見えた。サメの可能性が高い。

着いて早々にボイルしたサメが、まだ脳裏にこびりついていた

運よく左方向に走ってくれていた

竿を立てる

立てた分だけドラグが滑りラインが出される

主導権は奴にある

さらに、ドラグをしめる

まだ、ラインが出されるが、少しだけ巻き取れる

決して無理はしない

ロッドを溜め、動きを止める

ガクンッ!

一瞬テンションを失う

まだ繋がっている


ヒヤッとする

フックが1本外れた

驚いたようにまた走る

圧倒的な重量感だ

竿と糸を通してその魚の生命を感じ取る

綱引きはしない

しっかり呼吸しながら対応する


人間の身体は、押されれば、倒れまいと前に重心が移動する。引き込まれたら、倒れまいと

重心は後ろに移動する

魚も同じなのだ


強く引っ張られたら、強く抵抗し、反対方向に行こうとする

魚釣りは矛盾する

必ず糸を巻いて、寄せなければならない

寄せようとすれば、するほど嫌がられる

それでも、相手が小さければ強引に押し切れる

本当に大きければ、そうはいかない。嫌がるギリギリで勝負しなければならない

少しずつ、少しずつこちらに振り向かせる。押し過ぎず、引き過ぎず、その境界線で。


リールを巻くと、また出される

繰り返しながら、少しずつその距離を詰めていく

ポンピングするときは、常にテンションを失わないように注意しなければならない

ロッドを立てて、魚を引っ張る。ロッドを倒しながらその分だけラインを巻き取る

ロッドを先に倒してしまうと、糸ふけができ、テンションが失われる。だから、常にリー

ルを巻くのを先行しながら竿を倒さなければならない


私は右巻きだ 

その圧倒的パワーを前にして左手一本で、ロッドを保持することができない

テンションを維持することは早々に諦めた

それでも、ずっと繋がっていた

何故だか外れる気がしなかった

やられる時は、ブレイクだ


そう感じていた

10分くらいかけて、磯際まで寄せてくる

1mmでも左に誘導する為に、右側にロッドを立てる

魚は嫌がっている

ロッドをためて耐える

それでも突っ込んでいく

強い魚だ


まだ体力的に少し余力があった。

しかし、このまま立ったままファイトすると必ずこちらが先にダウンする気がした

岩場に座り込む、幸い足場はいい。

磯際に、ラインが噛んだ

無理せず、スプールを返し、ラインを出す

やり直し

また、少しずつ巻き取る

我慢比べだ

何度も何度もスタックする

その度に、巻くのをやめ、様子をうかがう

再び瀬際

糸が磯に擦れる感覚が伝わってくる

ライン角度が悪い

このまま、強いテンションをかけたまま、巻き取ると磯に触れて切れる可能性が高い


今度はスタックする前にベールを返した。

右側の沈み根と左側の張り出しの間、わずか、2~3mの間に寄せてこなければならない

なかなか、駐車できないドライバーのように、何度も何度もやり直しをする

そして、ついに魚体が見えた!!

ギラギラと光に反射して輝く

しかし、今度は残念ながら、左の沈み根の向こう側

ハエ根の向こう側の魚は、幻になるのが相場だ(T氏談)

もう少し、あと少し、ギリギリかわせることができるかどうか、とういところでまたも巻け

なくなった






あと2m、いや1m浮かせれば根をかわすことができる


少しだけラインを出す

そんな甘い考えは通用しない

再度、ラインを出す

外れることはない

もう駄目か 

あきらめそうになるのを堪え、現実に向き合う

ここまでたどり着くのにあまりにも多くの日時を要しすぎた

たとえサメであったとしても姿を見せてほしい

もう一度沖に出すように、スプールを返す

頼む!

リールを巻き取りながら祈る

ガクンッ

!!!

外れた!!

自由になったラインから確かな命を感じ取る

いける!!!

沖にいる魚をゆっくり寄せにかかる

ラインのダメージはかなりのものだろう

あわてず、急がず、慎重にやり取りする

もう既に握力はなくなっている

だが主導はこちら側だ

少しずつ 少しずつ

オーライ オーライ オーライ

白線の中に入ってくる

見えた!!!!

イソンボだ!!

半時計周りにゆっくりとゆっくりと旋回しながら浮き上がってくる

釣友が 


GT GT!と声をあげる

魚に余力はもうない

それでも 丁寧に 丁寧に

頭が向こうに向いたときは巻くのをやめ

こちらに向いたときに巻き取る

デカイ!デカイ!


それは、ポッカリと腹をみせて浮いた

慎重に、払い出しに誘導する

釣友にギャフをかけてもらう

スプールを返し、磯を降りる

黒光りする重厚なGT

茶色く見えたのは、光の反射加減だった

離れた場所にいたもう一人の仲間に叫ぶ

GT!

尻尾を掴み、安全な場所へ


釣友と奇声を発する

急いで写真を撮る

まだリリースできそうだ

仲間とがっちりと握手する。

釣友の泣きそうだという言葉にこちらが込み上げてくる

何キロあるのだろう

40キロはあるのではないか



グゥワァッ グゥワァッ

GTの泣き声がする

急がなければならない

秤を持ち上げる

いや、持ち上げることは出来ない



長いファイトで腰を痛め、腕は死んでいた

釣友に測ってもらおうかと一瞬、頭をよぎる

いや、もういい自分の記憶には、この手には確かな感触が残っている

それで充分。また釣ればいい。

魚を海に返す 

無事、泳いで行ってくれた



今の私にとってギリギリの魚だった

本当に上手くやった。そう思っていた。

釣友が残してくれていた動画を観る。何度も何度も観かえす

30分以上かっかていた。

支えきれないと思っていたのは左手の位置が低かったからだ。

自分はちゃんとロッドを高い位置でいつも保持しているそう思っていた。

21キロのヒラマサの時も困らなかった。

出来ていると思うことは、危険だ。

他人の動画をみても、横で仲間が釣っているのを観てもわからない

その人が何を考え、どう意識しているか見えにくいからだ

その映像の向こう側、言葉の向こう側を感じなければならない

もっと意識していれば、もっと技術があれば、もっと体力があれば、

スタンディングで勝負できた。こんなにも長くやり取りする必要がなかった






具体的な目標を決め、さらにその先をイメージする

いつ、それが来てもてもいいように、常に備えなければならない

日常から戦いは、始まっている

まだ、道半ば

ここから先は、さらに道は細く険しい

その道はずいぶん前に先人達がつくった道だ

その道の先へ

今日も俺達の心は、海に向かっている


 

同行してくれた二人のエキスパート、貴重なチャンスタイムにずっと励まし、サポートし

てくれたK氏、いつも静かにやさしく見守ってくれたS氏、子供の頃セノビックを飲みすぎ

たO氏、仲間、この道の先人達に感謝します。


2021 5月27日 コマサン



NEW SURFISH 220F金アジ


TACKLEDATA・タックルデータ

ROD:グランデージ100EX

REEL:13ステラ20000HG

LINE:よつあみ オッズポート8号 磯ハンター20号

LEADER:バリバス アルティメットリーダ−220ポンド


LURE:NEW SURFISH 220F 金アジ





We received a report from one of our customers, Mr. Komatsu.

We have a great report from a customer, Mr. Komatsu, about his NEW SURFISH 220F gold horse mackerel.


I went fishing on the shore of Hahajima Island in Ogasawara for fish over 40kg.

When the tide started to flow and a good reef began to form, my fishing friend had a big bite.

I watched from a distance as he pulled a minnow and got a hit near the shore.

When I was ready to fight with the minnow, it fell off.

It was a small GT.

I kept throwing for a while, but there was no response, so I switched to the Surfish Holosamma and kept throwing, and a huge shadow chased me.

I threw it excitedly, but it didn't hit.

I switched to the NEW SURFISH 220F Golden Horse Mackerel color and got a hit on the other side of the sunken root.

I managed to pull it in, but it slipped in the rapids and the line angle was not good, so I had to return the spool 3 or 4 times, and by the time I landed it, it took about 40 minutes.

An estimated 40kg GT (Giant Trevally)


LURE:NEW SURFISH220F 金アジ


小松様、ご報告ありがとうございます!

サーフィッシュシリーズをご愛用いただいておりました小松様から

「耐久性が上がってくれてうれしいです」、

「これ(SURFISH)で釣りたかったんです」とお言葉をいただき感謝にたえません。



磯からのGT40kgは、とても、とても、難しいターゲットです。

ひとえに小松様の経験とテクニックによる釣果だと思います。


このような素晴らしい釣果に弊社製品がお手伝いできたことを誇りに思います。


本当におめでとうございます。

そして、ありがとうございます。


ネイチャーボーイズスタッフ








【SURFISH 220F / サーフィッシュ220F概要】


五島ヒラマサ20.9kg.外房ヒラマサ15kg、11.5kg、五島〜対馬での九州10kg級ヒラマサ多数、徳之島イソマグロ、トレバリー

奄美アオチビキ、請島でスカしたGT、対馬ボートヒラマサ、下対馬のブリ...色々釣らせてくれました。

いよいよフルリニューアル!


サンマ、シイラ、ダツパターンのヒラマサ、GT、マグロキャスティングゲームに!

小口径カップでの潮噛みと、抜けの良いヒラ打ちローリングアクション!

SIZE:220mm

WEIGHT:105g

HOOK:9g+α

BKK RAPTOR Z 4/0.SPXH5/0

管ムロ35号


【開発経緯】



今回より日本国内にて製作、ムクの硬質ウッドに変更し、プロト、量産プロトを製作しました。

プロト初回は、比較的動きが鈍く、まったりしてキレの乏しいアクション。そこでフラットサイドと重心位置調整、多少のスリム化を行いました。

最終的に、ローリングによるヒラ打ち回数を増し、潮流の速い流れのなかでも直進性の高い誘いができるように、キレのあるクイックネスさを増しました。

長崎から五島列島方面でのフィールドスタッフ、船長による実釣テストを重ね、多くの大型ヒラマサをキャッチ。

奄美離島のロックショアGT、イソマグロ、外房ヒラマサでのサンマ、シイラパターンでは15kg.10kgオーバーのヒラマサを複数キャッチしています。

また、ソリッドなムク素材のウッドのため前回までよりも非常に飛距離が出るようになりました。

PE8号、10号においても、風と潮が逆になりアゲインストで投げざるを得ない状況でも頼もしい飛行姿勢と飛距離を稼げます。

オフショアはもちろん、ロックショアでも使用していますが、非常にコーティングは優秀です。けして、厚くはないですが、回数重ねて手をかけています。




Hiramasa, GT, and tuna casting games in Bigbaitpattern! Tidal bite in a small-diameter cup, and a nice, slipping fluttering rolling action! 

SIZE: 220mm WEIGHT: 105g HOOK: 9g + alpha BKK RAPTOR Z 4/0.SPXH5/0 kanmuro No. 35 

I made a proto and a mass production proto by changing to a hard wood from Muku, manufactured in Japan . The proto-first time, the action is relatively slow and sluggish, with a lack of sharpness. Then we adjusted the flat side and center of gravity position, and made it a little slimmer. Finally, we increased the number of fluttering by rolling and the sharpness and quickness of the lure to attract fish with a straight line even in fast currents. Repeatedly tested by field staff and captains in the Goto Islands area from Nagasaki, catching many large yellowtail mackerel. We have caught multiple Hiramasa over 15 kg. and 10 kg. in the rock shore GT, isotuna, saury, and shirara patterns on the Amami Remote Islands. In addition, the solid Muku material wood allows us to fly much further than before. The PE8 and 10 provide reliable flight attitude and distance, even when the wind and the tide are against you, and you have to cast with an aggressive approach. We use it offshore, of course, but also in rock shore, and the coating is very good. It's not thick, by any means, but it's a handful of times.


【使用方法】


ワンピッチジャーク、ショート、ロングジャークを基本として、水面下でのリーリングを主体とした動きを止めな

いジャーク、水面を高速でリーリングするスキッピングアクションまで魚の活性に合わせて動きの速いアクション

からスローテンポなアクションまで対応します。


【SURFISH 220F / SURFISH 220F】

Yellowtail, GT, and tuna casting games in a Bigbait pattern!

Tidal bite in a small-diameter cup, and a nice, slipping fluttering rolling action!

SIZE: 220mm

WEIGHT: 105g

HOOK: 9g + alpha

RING: #9/0

BKK RAPTOR Z 4/0.SPXH5/0

Pipe Muro No. 35, BKK DIABOLO 11/0


[How to use]

Based on the one-pitch jerk and short jerk, it responds to both fast-moving and slow-tempo actions in accordance

with the activity of the fish, from the unstoppable jerk, mainly by reeling under the surface, to the skipping action

by reeling at high speed on the surface.

MADE IN JAPAN



<Youtube Surfish220F>







Surfish220F

http://www.e-natureboys.com/products/surfishp.html


NatureBoysWebpage

http://www.e-natureboys.com



TETSUWAN製品情報



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