第4回ネイチャーボーイズCUP IN八丈島レポート[パパ大津留]




4回ネイチャーボーイズカップが、519日(土)~520日(日)、2日間にわたって開催され、その総評です。




この大会が開催される、春季の八丈島は水温が下がり、アカイカが浅場に入ってきます。そのアカイカを好物としているカンパチ、ヒラマサは、驚くほど活性するのですが、其れにも大きな傾向があります。

まず、アカイカの入り始めた春先は(昔は初夏の梅雨時だったのですが、最近は温暖化の影響でしょうか4月初旬)、生イカの泳がせ釣りと同じようにメタルジグにも反応します。



今年もGW前には、メタルジグで30キロオーバーが釣れた時期です。それが、同じようなポイントを12週間ほど叩くと、イカエサの泳がせ釣りには狂ったように反応するが、メタルジグには反応し難くなってきます。



それは、ラインブレークが多い事もあって、逆にメタルジグを警戒して、見切ってしまう状態でしょうか、追いが悪くなってしまうのです。まさにゴールディンウィーク辺りから、その傾向があったでしょうか。




大会前日の518日、プラティクスという事で、私とネイチャーボーイズのテスターではベテランの部類に入る、親方(竹下恵介)、中島、仙台の千葉さん、他1名5名で亜由丸に乗船した。亜由丸は、私が取材等で乗ることの多い、お気に入りの船長である。




ただ、前日が大時化で、東に抜けた前線の影響から北西の風が強い。この後も再び低気圧が来るので、翌々日には東の風に変わるだろうか?大会の開催も危ぶむ状況だ。その中で島の東側、神湊港から出船する。やはり、波の高い中で、1度ほど水温が上昇した事もあって食い渋りだ。

しかし。反応はある。目の前の生イカの泳がせには1020キロクラスのカンパチが釣れ上がる。魚探には、立ち上がるような大きな反応は映るが、ジグを入ると、その反応が割れていく。明らかにジグを嫌っている。




それでも、さすがに上手い親方は、やや小ぶりだが4キロサイズをヒットさせる。



しかし、その後はアタリは無く、潮上の南西側まで回ったが、サバが口を使う程度で、そのままプラは終わった。




翌日は、天候の危ぶまれる中での大会である。開会式では。ポイントが限られ、特に早朝は潮悪であることを説明し、「大型は間違いなくいる」「丹念なジャークを繰り返す事が肝心」「大会ともなれば、誰かに大きいのが当たる」と、そんな話をして神湊から送り出す。







時化、潮悪、そんな中の大会初日。やはり参加者の多くは苦戦したようだ。





しかし、その中でも、村瀬さん、小野さんは中型を何尾か釣って終了した。ただ、海は北側から冷たい濁り潮が入ってきたように見える。大会2日目は東の風に変わるので、小島方面が活性するかもしれない。







懇親会では参加者に、その様子を説明し、必ず逆転のある八丈島の大会なので、誰にも優勝の可能性がある事を話した。
















そして、大会2日目である。昨日までは東側のポイントしか出来なかった島の釣り、それが何日振りかでプレッシャーの少ない小島に入った事から、この辺りのポイントはジグには幾分反応するだろうか。更に、適当な濁りが潮が入るので活性も上がるだろう。そんな条件を、確実に捕えたのが清洋丸に乗船した朝長さんだ。



彼は、九州でも有名な遊漁船「ステータス」を操る船長だから、海は違っても、自然、魚を知り尽くしている。少ないアタリを逃さず、15.9キロの丸々したカンパチを、カレントライダー260gナクイグローで捉えた。




結果的には、このカンパチが最大魚になり、個人の部は朝長さんが優勝。前日に、数を揃えた村瀬君が数尾追加して2位に。同じ松丸に乗った天神さんが3位に続き、風の強い厳しい海況ながら、参加者皆さんが笑顔の内にネイチャーボーイズカップは終了したのである。










いつも話すのだが、八丈島だからと言って何時も釣れる訳ではない。この島は、関東ジギングの発祥の地とも言われ、更には創成期の頃から30年近くも多くのアングラーが訪れ、ジギングを楽しんで来た。

それだけに、島周りのポイントの殆どがプレッシャーを受け、マグロやブリほどの回遊性がない、根にも着くカンパチ、ヒラマサ(島周りの浅場、深場を移動している)は、メタルジグには直ぐに馴れるのだ。

しかし、大型の魚は確実にいる。生イカの泳がせ釣りでは、毎年30キロ~50キロが釣れるが、それだけに簡単には騙されない。それはテクニックだけではなく、潮流の加減でスイッチも入る事もある、突然に食い出す事もある。

難しいフィールドだけに、今回の状況でテクニックをマッチさせた入賞者、そして優勝の朝長さんには、惜しみない拍手、賛辞を贈ると共に、そんな厳しい時ほど、選択肢の多い鉄ジグが結果を残す事を証明した。







(パパ大津留

大会結果は以下の通りです(敬称略)。
●個人の部優勝:朝長俊輔15.90kgカンパチカレントライダー260g 清洋丸2位:村瀬直人11.06kg 松丸3位:天神正伸8.10kg 松丸
●チームの部
優勝:チームTMsV3 23.98kg 松丸
2位:チーム天狗15.90kg 清洋丸
3位:チーム沖三昧8.46kg 松丸
●ビッグワン賞
朝長俊輔15.90kgカンパチカレントライダー260g
清洋丸
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!!
なお、今回の優勝、2位及びチーム優勝ではカレントライダー260gナクイグロー、グローヘッドがウイニングジグとなりました。イカを飽食するパターンでグローとホロが交ざるカラーが効果を発揮したと推測されます。参考までに下記が優勝者の朝長俊輔様のタックルです。
●タックルデータ
ロッド:604B
リール:ソルティガ35N
ライン:エアブレイドワイルドエイト4号にフロロ20号をスピニングノッターリバースでPRノット
ジグ:カレントライダー260gナクイグロー
鉄腕BBスイベル#4.鉄腕スプリットリング#8.5
フック:5/0







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