アイアンフックタイプID(アイディー) VS  世界の巨大魚達 IRONHOOK スローピッチ  [庵原英晃]

 


静岡の庵原です。この度、私が監修させていただいたアイアンフックタイプアイディーが発売されました。タイプアイディーは、数々の魚達にやられた反省から生まれたこだわりの塊アシストフックです。



フックは魚とアングラーをつなぐ要です。フッキングからランディングするまでとても重要な部分になります。マリンアシストライン、金龍鈎に出会うまでは、大物がヒットしてもフックがおれたり伸びたり、アシストラインがちぎれたり数々の悔しい思いばかりでした。その都度、フックを変えたりアシストラインを変えたりトライ
&エラーの繰り返しにより現在の形となりました。アイアンフックType-IDに使用している鈎は、私のタックルセッティングで伸ばされることが今のところ一度もなく針先が折れたこともありません。(だいたい針先が折れるときはイケの根元ところから折れます。) 線径やたたきを入れてあるところも素晴らしく、気に入って使用していたら大物がかかるチャンスが巡ってきて、種子島で51kgのカンパチ、29kgのクエを仕留めることができました。

 


※51kgとタイプアイディー:51kgのカンパチだと360gのスピンライダーディープが小さく見える。リーダーはファイトにより直径が半分ほどに、ノットも引き伸ばされ細くなっていました。フックは伸びることもなく、アシストラインは若干細くなっていたが、さほど変化は認められませんでした。

それでは、こだわりのType-IDについて説明していきます。


 フックの特徴及び選択

 スローピッチジャークでは、通常ジグの上下のアイにアシストフックを付けて行います。魚はジャークしたあとのフォールでヒットすることが多く、リア側のアシストフックがメインフックとなります。ワンピッチジャークで通常の上げのジギングをしている時はフロントがメインフックとなります。フォールを多用するスローピッチジャークの釣り方や、アグレッシブでのコンビネーションジャークでは、ハイピッチでジグを動かし魚を誘い、フッとフォールさせ、逃げていくジグに魚が食いつくので、リア側のフックが吸い込まれ口の中や、口腔周囲にフックが刺さります。そしてフックアップしたフックを外そうと暴れている時やアングラーとやり取りしているとフロントフックが魚体に刺さります。なので、私はフロント用、リア用に用途を分けてアシストフックを使用しています。




※典型的で理想的なフックの掛かり方。リアフックががっちり口角にかかりフロントフックが体にまとわりつきフッキングしている。こうなればなかなかばれることはない。フロントとリアにアシストフックをつけるのは、フッキングの為だけでなくジャークした後のジグの姿勢、フォール時のジグの動きなども考慮しています。


Type Rear(リア)

 リア用のフックが、魚の吸い込む力で口の中に入った場合、なるべく口の入口近くにかかるように、針先がねむっている鈎を選択しています。大型魚の口は大きく、歯も鋭いので口の中の奥にかかればかかるほどアシストライン、リーダーが歯の餌食になり一撃で切られたり、ファイトが長くなると段々と切れていき最後には引きちぎられます。         アシストラインはフィッシングファイターズ マリンアシストシリーズのKC(ケブラーコア)をいつも使用しています。アシストラインは柔らかければ柔らかいほど吸い込みやすく、魚への違和感もなくなるため、本来は何も入っていないマリンアシストシリーズであればDCを選択するのですが(近海のジギングではDCでもアシストラインを作り使用しています。)、KCはラインの中心にケブラーが入っておりより高い強度を備えながらも、とても柔軟です。対大型魚となるとファイト時にアシストラインが歯にあたって不利な状況になっても、優位になるようにKCを選択しています。アシストラインの長さも重要で、長くすれば吸い込みやすく、魚に絡みやすくなりフッキングしやすくなりますが、口の中深くにフッキングした場合、歯による破断リスクが高くなります。                   針に対し、アシストラインが幾分短く見えるかも知れませんが、フックが口腔周囲にかかり鈎の軸が歯にあたるような長さを設定してあります。



29キロのクエの歯を見てください。重量級の牛の様なパワーで引かれ、この歯でアシストライン、リーダーが擦れたらひとたまりもない。                   ジグを飲まれた時はヒット後、ものすごい引きで引きずり込まれると思った瞬間に、いとも簡単に切られます。


※マハタ、アカジンも、鋭い歯、力強い顎をしています。

 

Type Front (フロント)

 フロント用は、魚のどこでもいいから触ったところで鈎が立ち、素早く刺さるようにストレートポイントを選択し、リーダーにアシストラインが絡まないように張りのあるマリンアシストシリーズのPCを選択しています。

             ※GTの顎の力は強烈です。



 ※ワンピッチジャークでヒットしたカンパチ、良いところにフッキングしています。

 アイアンフックIDは、スローピッチだけでなく普段、フロントのみにアシストフックを使用するオーソドックススタイルのジギングにももちろん使用できます。その場合は、魚のやる気がなく吸い込みの弱い日であまり激しくジャークしないときなどは、typeリア、魚がやる気満々でじゃれつきが強いときはtypeフロントなどの様に使い分けると良いのではないでしょうか。

 まだまだ書きたいことはありますがこのあたりにしておきます。フィールドでお会いした時にでも聞いてください。

 世界中のアングラーが、アイアンフックタイプIDを使用し大物を釣ってくれることを願っています。それでは!

 庵原英晃


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