ジギング研修  [パパ大津留]


ネーチャーボーイズのニュースタッフ、鳥澤君のルアー研修を
八丈島で行う事になった。
といっても、そんな大げさなものではない。彼は、関西出身である。
琵琶湖あたりで、ブラックバスなどの釣りは、既に相当やり込んでいる。
全般的な知識は持っているだろう。
ただ、ソルトウォータフィッシングに関しては、
ショアのキャスティング少々と云う感じだろうか。
その為にオフショアを中心に、私がセミナー風に教える事にする。





彼は浜松町(東京)の竹芝桟橋から東海汽船に乗り、
10時間かけて八丈島に到着した。
到着後、コーヒーのブレークタイムから早々に講習を始める。
まずは、ネーチャーボーイズのスピニングノッターを使った
PEラインの結束や、様々な結び方を教える。まあ、覚えは早いようだ。

「鳥澤君。ジギングは体力も持久力も要るよ。
でも、まあ若いから大丈夫だと思うが、頭で覚えるより体だね~」
多少、インテリっぽい風貌で細身の体だから、冗談っぽく話かけると、
「大丈夫です。私は運動神経わるく無いっす。持久力もあります。」
う~ん、中々骨がありそうだ。
どちらかと云うと体育会系の私だから、ハッキリ言われた方が教えやすい。
それに、このノッター作りは、けっこう指の力が要る。
「ほら~、ハーフヒッチの締め込みが弱い、歪んでる。
60ポンドでこんなんだったら、100ポンドや130ポンドじゃ結べないゾ~。
何回でもやってみろっ!」
「わかりました、こう上下を交互にですね」
「違う。上下だと力の入り方が安定しない。右左に交互だよ!」
「はいっ。何回もやってみマッス」
「お~、根性だ」
この日は夜までノッターの講習が続く。
これで、上下関係、師弟関係が築かれたようだ(笑)。



翌日は道具の手入れ方法。と云ってもパパズインのレンタルタックル
の手入れで、これが相当の数がある。
磯釣り、エサ釣り、大物泳がせ釣り、ジギング、キャスティング、
トローリング。全て合わせると50本を超える。でも、黙々と頑張った。
そして、その翌日はいよいよ始めてのジギングの講習である。
支度をし、早朝の6時に出船。船酔いはしないらしいが、
一応酔い止めを飲ませて港から20分のポイントに走った。

やや波は高かったが、それでも船酔いはない。まずは、船の立ち位置。
膝の使い方やフォーム。そして、スピニングタックルの講習から始める。
何しろ慣れてないジギングで、メタルジグはスイムライダーの350グラムである。
はじめはギクシャク、力は入るがジグは思うように動いてくれない。
「お~い、もっとゆったりでも良いから。そんなんじゃ直ぐに疲れてしまうよ。
ロッドを下向きに、握りを柔らかくリラックスして」
そして、段々サマになって来た。
そして、何かがヒットしたらしい。ユックリ引き上げるとジギングでは
珍しい「アカイサキ」である。




「わ~、なんか大丈夫ですか~。でも、なんか嬉しい」
「大丈夫、美味しい魚だから。でも、もっと大きいのが釣れるよ」
今度は、ベイトタックルを試す。本人はコチラの方が扱いやすいようだ。
スムーズに動かしている。




大丈夫そうなので私もスイムライダーの300グラム
(シルバーホロ)を装着し、ジギングを始める。
まずは「アカヤガラ」釣れてくる。




「コイツが釣れるようだと、潮が動いてないんだよ~。ポイントを変えよう」
そして、港から40分ほどのところに移動する。
ところが、今度は潮が速すぎる。
慣れない鳥澤君だから、着低が判らずラインを根掛りさせててしまう。
これも勉強だろう。タックルを取り替えて再挑戦だ。

次にポイント移動したところで、私に大型がヒット。
PE2.5号、リーダーが60ポンドなので内心はヒヤヒヤだったが、
彼にやりとりの説明をしながら上がって来たのが
10キロの丸々したカンパチだった。





そして、そのまま2時間ほどそのポイントを攻めただろうか。
その頃にはかなり疲れてきたが、逆にそれが良かったのだろう。
ユッタリでコンパクトだがスムーズな振りになってくる。
そして待望のカンパチのヒットである。教えた通りのやり取りから、
ようやく初カンパチを釣り上げる事が出来た。
「やった~、良かったな~」
「はい、嬉しいです」
ハイタッチから、3キロクラスのカンパチを持ち上げ写真に収めた。




島で3キロは小型だが、それでも渋い中では嬉しい一尾だ。
これでジギングをマスターしたとは言えないが、中々センスも良い。
釣りの上達は、その姿勢であり場数を踏む事だ。

鳥澤君は、これからマダマダ上達するだろう。



0 件のコメント:

コメントを投稿