北海道上ノ国の戻りブリジギング[柳 賢太郎]


北海道日本海岸を代表する鰤フィールドである上ノ国と積丹があります。
私も、2013年より北海道にてジギングをしておりますが、道内初となるフィールドが、この上ノ国とあって、個人的に思い入れの強いポイントです。

 お世話になった船宿は、上ノ国町 汐吹漁港から出船の幸村丸さん。
民宿も営んでいる為、遠征客には嬉しい船宿です。
また同様に、遊漁と民宿をされている北斗さんも人気の船宿です。

今回、釣行のお誘いを頂けたのは、北海道北見市の「つり具の店オホーツク様」
店長の津志田さんは、道内のジギング開拓の立役者であり、地元のオホーツク海はもちろん、日本海側や海外、八丈島などの遠征経験も豊富です。

 釣行前日は寒波の影響で、風速10m以上。気温も低くニュースでは北海道内で積雪もあるようでした。しかし、道内では「南国」と呼ばれる函館方面とあって、雪もなく釣行両日は気温も10度近く上昇するという予報でした。

117日(小潮)
前日の強風とは打って変わり穏やかな朝。気温も600の時点で23度と氷点下は逃れました。ポイントは港を出てすぐで、若干南に15分程走ったポイントからスタートです。

水深は5060m程で、砂・砂利底に付いたオオナゴを捕食するブリを、ドテラでの片舷流しで反応を探しながらの釣りになります。
開始後、なかなか魚からの反応は見られず、ポイントを南側へ幾度か移動を重ねます。

朝方は水温が低い為か活性が悪く、バイトがあってもなかなか針掛りしないときもありましたが、大林さんが待望のファーストヒットをさせました。


ヒットジグは、スイムライダーショートRATTLE180


その後は、日が高くなるにつれ、活性も次第に上がってはいるようですが、まだまだ追い気は悪く感じられました。

いち早くパターンにアジャストさせたアングラーは鉄ジグ スイムライダー、カレントライダーを使用しヒットさせます。



こちらのアングラーは、一昨年この海域にて17kgという特大の大ブリを仕留めた凄腕アングラーです。テンポの良いワンピッチでヒットを積み重ねます。

毎年、上ノ国に通い続けるアングラーは、この時期のヒットパターンをいち早く見つけ出し、私が苦戦する中、多くの魚を掛けます。


良型サイズも徐々に上がり始めます。

日が高く上がった10時過ぎ、今年の102日に開催された つり具の店オホーツク様主催のブリジギング大会にて10kgオーバーを釣り上げ優勝した大林さんのIRONRANGEが大きく弧を描きます。



ストロークのある首振りとファーストランが大型ブリを予想させましたが、残念ながらフックアウトとなってしまいました。
活性が上がってきたとはいえ、食いは浅く、口の周りや外掛りでのヒットが多い状況であり、大型魚の場合、どうしても身切れのリスクが付きまといます。

 そして、この釣行を企画して頂いた、つり具の店オホーツクの津志田店長がビッグバイトを捉えます。
身切れを防ぐ為、ロッドの柔軟性や絶妙なドラグテンション、そして身体のクッションを駆使し、無事にネットイン。



船上計測で8kgを雄に超える、この日1本目のブリクラス。
IRONBOW622 スイムライダー180g 北海道限定カラー 塊炭キャンディーにてキャッチされました。

津志田店長は、昨年の同時期、10kgオーバーを釣っておりその時も、低反発で柔らかいティップ性能を持つIRONBOW622を使用し、アクション入力が弱くても動く鉄ジグの遊泳力、浮遊感を活かし、ジグを弾かずして、ボトム付近を泳ぐオオナゴをイメージさせるパターンを確立しています。

その後、大林さんも良型をヒットさせるイメージが出来ている様子で、6kgクラスをキャッチされています。

スイムライダー180gグリーンゴールド

やはり、IRON WHIP622IRONRANGE663NDなど、ティップの追従性の良いロッドを選択してヒットに持ち込んでいます。

日が上がるにつれ、魚のレンジも上がりだし、中層でのヒットも増えてきました。
そして、とうとう上ノ国待望の魚が顔を見せます。


上ノ国に何年も通い詰めるベテランアングラーが、これぞ北海道の寒鰤だと言わんばかりの見事な10kgオーバーのブリをキャッチされました。

苦戦中の私も、この魚を見せ付けられては鰤魂に火が付かない分けもなく、一気に集中力が高まります。
同行者のヒットパターンを思い浮かべながら何とかヒットに持ち込みます。

IRONRANGE663ND  スイムライダー180

北海道限定カラー 積丹パープルにて

 
サイズは5kg程かと思いますが、考えながら修正し、イメージ通り食わせられた1尾は格別の喜びがあります。

釣行は2日間。明日もあります。
明日に疲れを残さぬよう、程ほどで初日目を終了し、タックルの整備をし翌日に備えます。


118日(小潮)
2日目の天気は、北海道方面一体で大荒れの予報。
すでに南よりの風が強く、次第に波は高くなり4mになるとのこと。
安全を考慮し、出船時間を早め、午前中には終了する予定で出船しました。



穏やかだった昨日とは違い、南よりの風が強く、船の流れるスピードも速くラインが斜めに多く出されます。
潮も先日の若干緑掛かった潮色から、クリアな黒い澄潮に変わっています。

昨日の状況から、リールのギア比を落として望んだ2日目。
幸先良く、船中ファーストヒットが私に来ます。
しかし、その後は船中大苦戦。昨日より明らかに反応もなく、何もない時間が流れます。
ボトムから中層まで広いレンジを探りますがなかなかヒットが得られません。
たまに大ドモのアングラーがワラサクラスをヒットさせ船中を盛り上げてくれます。
私も、船の流れるスピードを考慮し、ジグを220gのスイムバードへチェンジ。
ボトム付近の狭いヒットレンジでなんとかヒットに持ち込めました。

津志田店長、大林さんもすぐにヒットパターンを見つけ出し確実に魚をヒットさせました。


しかし、時合いは続かず、次第に波風ともに強くなり始め、雨も振ってきたところで船長から、無念のストップフィッシングコールが。

後ろ髪を引かれつつも2日間の上ノ国釣行が終了となりました。
狙いのブリクラスを釣ることは出来ませんでしたが、海を越えた北海道のアングラーの方たちと釣りをする事で、今後のブリ釣りへのヒントとなるものを多く頂くことが出来ました。来年もまた北海道を訪れ、念願の北海道ブリ10kgオーバーを目指したいと思います。

使用タックル
ロッドIRONRANGE IRNB-663ND
リール STELLA8000HG/10000PG/8000PG
ライン PE3号~4号 フロロカーボンリーダー50lb
その他ツール
FishingFigters
鉄腕WDソリッドリング #4.0
アシストライン

マリンブラックPC30/40

(柳 賢太郎)

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