青ヶ島のショアジギング  [パパ大津留]

青ヶ島は、八丈島から南に70キロ。人口が僅か200人ほどの島だ。
すり鉢状の2重火山で、集落はその北側の高台に集中する。
カルデラの中に周回道路があり、カルデラの外山のトンネルを抜けて、
三宝港に抜けるのだが、その港は南西側の崖下に作られているので、
天候によっては全く船がつけられない。
まさに、人を寄せ付けないような雰囲気を持つ離島であろうか。









八丈島には青ヶ島出身の友人も多い。そんな友人の安彦ちゃんが、
「パパ~、青ヶ島は良いぞ~。特に春はキハダが入るから。
 防波堤でバンバン釣れるよ~」
「いつ頃が良いんだ~」
「そうだなあ~、4月か5月だろう」
そんな話から、5月はゴールデンウィークやJ1グランプリがあるから、
4月に釣行する事に決めた。

八丈島の八重根港から還住丸が出航している。
しかし、6割と云う高い欠航率なのでリスクが多すぎる。
そこで、アイランドシャトルと云う9人乗りヘリコプターで向かう事にした。
島について、まずは村役場に向かう。
安彦ちゃんの友人が居るので情報を聞く事にした。
「どもども、来ましたけど、防波堤の釣り。釣れますかね~」
「釣れない(キッパリ)。だって時期が悪いもん」
「安彦ちゃんが良いって言ったんだも~ん」
「あいつ、嘘つき」
「あ~、そうですか(渋)」
ともかく、防波堤に行って釣り開始。
やはり、状況が良くないのか釣り人が1人、ぽつんとエサ釣りしているだけ。
その人も「釣れね~よ~」と言って帰ってしまう。
なにしろ、一つの港に2本の防波堤。そして左の高場に足場があるだけ。
この狭い港以外は釣り場がないのだ。左の防波堤、右の防波堤、
共に全くベイトが見えない。そこで、高場に上がると僅かに、
左前の浅く盛り上がった根の際にベイトが跳ねた。
すかさずキャストから23回ジャークすると、スイムライダーショートの
80グラムが引っ手繰られた。大型ではないが、カンパチだろう。
寄せて引き抜いたのが1.5キロほどのショッコ(小型カンパチ)だった。






その後、同じサイズをもう1尾追加し、同行の石井も一尾釣り上げ、
その日は終了した。

翌日は、早朝に入ったが潮が全く動かない。
前日、安彦ちゃんの友人の漁師が、キハダマグロが沖の潮目に入っているが、
それは10時頃に寄るので、その時間帯がチャンスだと言う。
取りあいず、朝食を食べてから出直す事にした。
9時頃に右側の防波堤に入る。
右の浅瀬にベイトはあるが、目指すのはキハダマグロだ。
正面の潮目に100グラムのスイムライダーショートの遠投を繰り返す。
しかし、全くメタルジグが追われる様子はない。
右側の、ベイトのいる辺りをキャストしていた石井に、
前日と同型のカンパチが食い付いた。
そのサイズは、僅かにベイトが入ると活性して来る。しかしサイズは小型だ。
しかし、あまりにも釣れないと、小型でも良くなるのがアングラーの心理。
結局はキハダを諦めて、私も小型を虐める事にする。
この日も、やはり同サイズを5尾ほど釣って終了。





この2日間で、確かに釣れないからであろうか、
この防波堤では僅かに23人しか釣り人が入っていなかった。
そして、その釣り人達は誰一人として魚を釣っていないのだから、
実際に良い状況では無かったろう。
それでも、僅かなギャラリーが、我々の釣った小型のカンパチを
見て驚くのだから理解は出来る。
最終日は、早朝の1時間だけ、私は左の防波堤に入る。
潮目が出来ていたので、石井も呼んで2人で攻める事にし、
そこで60センチのダツを釣り、石井もショッコを釣って終了した。









今回の釣行は、決して良い釣果では無かったが、
それでも精一杯の釣りであるから悔いは残らない。
水温が前日あたりから高水温になった事と、時期的に外した事もあるだろう。
しかし、沖では2030キロのキハダマグロが跳ね、
可能性が全くなかった訳ではない。
ただ、スイムライダーのショート80グラムで、それなりの釣果を上げた事と、
青ヶ島のショアジギングの楽しさを満喫でき事が今回の収穫であろうか。
これを、次回のリベンジにつなげたい。

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